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専門職の方へ

ダウン症のある赤ちゃんを授かった親は、「どう育てたらよいのか」「将来はどうなるのか」「仕事は続けられるだろうか」「親族や友人、近所の方へどう説明したらよいのか」など、多くの不安や悩みを抱えてしまいます。
そのような時、同じ境遇の親に会うことで不安や悩みをひとつひとつ解決していくことができます。共感できる相手と話すことで気持ちが楽になることもあります。

当会は専門知識を持った会員が相談員として「ピアサポート」を実施しています。
私たちは、医療機関や行政だけでは対応が難しい部分をサポートさせていただき、ダウン症のあるお子さんとそのご家族を、専門職の皆様とともに支援していきたいと考えています。

JDS(日本ダウン症協会)
岡山支部 支部長
上地 玲子
(山陽学園大学准教授 公認心理師)

ピアサポート(peer support)

同じ状況の仲間【ピア(peer)】が支援【サポート(support)】する活動です。当会ではダウン症のある子どもを育てている家族同士の助け合いを「ピアサポート」と定義しています。
公認心理師や教員、看護師、栄養士等の専門資格を持つ会員が「相談部」の相談員として、ご家族へお話を伺います。具体的な情報提供や仲間作り支援なども行っています。また、必要に応じて相談員による自宅や病院への訪問も実施しています。

福祉情報

障がい者手帳について

心臓など身体に重度な疾患のあるお子さんの場合は、乳児期から申請できる場合があります。(支給要件あり)

特別児童扶養手当および障がい児扶養手当について

心臓など身体に重度な疾患のあるお子さんの場合は、乳児期から申請できる場合があります。(支給要件あり)知的障がいのみでの申請は、2級(中度)以上が目安になります。

療育手帳について

知的障がいを持つ方のための福祉手帳です。
JDS岡山支部会員の多くは生後半年から2歳頃に療育手帳を取得しています。

早期取得のメリット
・0歳児からの児童発達支援サービス利用
・所得税や住民税の控除
・入園時の障がい児加配職員制度に有利 など

食事について

・ほ乳

ダウン症のある赤ちゃんは筋力が弱いため、うまくほ乳できないことがあります。母乳やほ乳のことで不安な場合は、助産師などに相談することをお勧めします。

・離乳食

個人差がありますが、離乳食はおおむね生後6か月頃から始めることができます。口腔機能の発達は体の発達と同様に緩やかなため、離乳食の期間を長めに取ることが望ましいです。
ダウン症のある子どもには嚥下や咀嚼の練習が重要です。離乳食の進め方が早いと、将来的に食べ方や健康の問題につながります。

食べ物の丸のみからやがて早食い・大食いになり、偏食の悪化を招くという意味の図

離乳食の進め方や食事介助方法について、医療機関で相談(摂食嚥下リハビリ)を受けることができます。

摂食嚥下リハビリのある医療機関:
岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センター

ダウン症のある赤ちゃんを持つご家族に接するとき

× 言わないでほしい内容 ◎ 言ってほしい内容
生命の誕生について × 言わないでほしい内容 「ダウン症で残念でしたね」
→生まれてきてはいけない命だという印象を与えてしまいます。
◎ 言ってほしい内容 「ご出産おめでとうございます」
出生前検査について × 言わないでほしい内容 「妊娠中に検査をしなかったのですか」
→検査をして、生まれないようにすればよかったのではないかという印象を与えてしまいます。
◎ 言ってほしい内容 出生前検査はデリケートな問題なので、不用意に触れないでください。
子育てについて × 言わないでほしい内容 「ダウン症があるからかわいそう」
「子育てが大変そう」
→決めつけた言い方をしないでください。
◎ 言ってほしい内容 ダウン症のある子どもは、豊かな感情や愛らしい笑顔で周りを幸せにしながらゆっくり育ちます。
合併症について × 言わないでほしい内容 不正確な情報や不安を与えるような事例を伝えないでください。
◎ 言ってほしい内容 専門医と相談しながら治療する必要がありますが、元気に育っている子どもはたくさんいます。
親の仕事について × 言わないでほしい内容 「障がいのある子を持つ母親は育児に専念すべき」という時代遅れの価値観を押し付けないようにしてください。
◎ 言ってほしい内容 子どもを保育園等に通わせて、育児と仕事を両立している家庭が多くあります。
居宅介護や移動支援などの障がい福祉サービスの情報も知らせてください。
次の妊娠への不安について × 言わないでほしい内容 不正確な情報を伝えないでください。
◎ 言ってほしい内容 医療機関による遺伝カウンセリング外来を勧めてください。
川崎医科大学附属病院遺伝診療センター倉敷中央病院遺伝診療部など)